【トラブルを回避】イラスト依頼書の作り方

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昨今、パンフレットやWebサイト、SNS広告やYouTube広告などでイラストを使ったPRが増えてきました。今後もますますイラストの活躍の場は広がっていくと予想されます。そんなイラストの需要が増えている一方で、トラブルの声も耳にするようになってきました。

今回は、イラスト制作でトラブルを避けたい人に向けて、イラストレーター兼デザイナーの筆者がイラストの依頼時における重要なポイントをまとめています。

この記事を読みながらトラブルを避けるための依頼書を作成してみてください。

「伝えたイメージと全然違うものが上がってきた」「修正回数のやりとりで料金トラブルになった」というこんなはずではなかったを一緒に回避していきましょう

依頼する前の準備

イラストを依頼する時に必要な情報を揃えます。必要な情報は大きくわけて5項目あります。

1 イラストの目的を明確にする

描いてもらいたいイラストの「目的」を設定します。

例えば

  • 商品の使い方をイラストで説明したい
  • チラシのアイキャッチとしてイラストを使いたい
  • 商品の世界観をイラストで表現したい

上記のようなイラストを使ってどのような目的を達成したいかを提示することで、イラストレーターは目的に沿った効果的なイラストを提案しやすくなります。

2 イラストを使う場所を提示する

イラストの使用範囲を定めることは予算と著作権に関わるため、重要な項目になります。イラストを使う可能性がある媒体はできるだけ先に提示しておきましょう。

3 求めている絵柄やタッチ、イメージの共有

「こんなはずではなかった…」を回避するためには作成してほしいイメージをできるだけ詳細に伝えましょう。

例えば

  • イラストの雰囲気
  • イラストのコンセプト
  • イラストの色味
  • イラストをみるターゲット層
  • イラストを見た人に与えたい印象

特に注意するべきは、イラストの雰囲気の伝え方です。

例えば「可愛い雰囲気」のイラストを描いて欲しい場合。依頼者の考える「可愛い雰囲気」とイラストレーターの考える「可愛い雰囲気」は同じではありません。

認識のズレが起こりやすいため、言葉やテキストだけで指示をするのではなく、できるだけイメージに近い参考画像を用意してください。イメージとは違うNGな参考画像もあると良いです。ご自身でラフ画を描いても良いです。

重要なのは言葉だけではなく、ビジュアルで指示をすることです。

4 納品形式・サイズ・解像度

納品して欲しいサイズと解像度、形式をつたえます。

サイズ

縦横のサイズを横000×縦000pixel(ピクセル)で伝えましょう。「縦」と「横」の記載をしっかり明記してください。

解像度

解像度とは画像の密度を表します。つまり、画質です。イラストを使用する媒体によって推奨される解像度が違うので確認しましょう。

  • Webで使う場合:72dpi以上
  • 印刷で使う場合:300dpi以上

解像度がわからない場合、正直にイラストレーターに伝えてください。プロのイラストレーターであれば使いたい媒体の解像度に合わせたデータを作成してくれます。Webでも印刷物でも同じイラストを使いたい場合は事前に申告しましょう。

形式

イラストレーターが所持するソフトによって変わってきますが、デザインの現場で使われているAdobe製品の形式が一般的です。

Adobe製品のソフトが入っていないパソコンでは、納品された画像が見れないため、確認用として、JPEG形式(拡張子:jpg・jpeg)またはPNG形式(拡張子:png)の画像も納品してもらいましょう。

一般的な納品データ拡張子

  • JPEG形式(拡張子:jpg・jpeg)
  • PNG形式(拡張子:png)
  • Photoshop(フォトショップ )形式(拡張子:psd)
  • Illustrato(イラストレーター)形式(拡張子:ai)

5 納品希望予定日

いつまでにイラストが欲しいのかを伝えましょう。

イラスト制作は時間がかかります。作業工程とチェックが多く、修正が発生すればその分制作期間が伸びます。ゆとりをもったスケジュールを組みましょう。

依頼内容やイラストレーターによって異なりますが、最短でも依頼から納品まで1週間~3週間の期間は必要だと考えてください。イラストレーターがすぐに着手できない場合もあります。なるべく早めの依頼を心がけましょう!

次は上記、5項目を元に依頼書を作成しましょう。

依頼書の作成

伝えることが目的の資料なので、ご自身がお持ちのソフトで作成してください。メールのテキストだけでなく、別紙で依頼書を作成することでトラブルを避けるためだけではなく、そのあとの見積もりやヒアリングがスムーズになります。変更が生じた際の記録にもつながります。

依頼書のサンプル例を作成してみました。共有のしやすさも考慮にいれ、グーグルドキュメントで作成しています。参考になれば幸いです。

【依頼書サンプルを見る】

依頼時に抑えておくべき重要ポイント

準備すること以外に依頼時に確認しておくべき重要なポイントがあります。

修正時のトラブルを回避するために

修正時のトラブルを回避するために事前にルールを決めておきましょう。

依頼時に修正が発生した際の条件をイラストレーターに確認しておきましょう。特に指定がない場合はトラブルを避けるため双方が納得するよう修正時のルールを設定しておきましょう。

例:〇回まで無料。以降は1回につき、◯円発生など

二次利用について

二次利用とは、依頼時に伝えた掲載範囲以外でイラストを使用することです。

依頼時に伝えた掲載範囲以外で、イラストを無断で使用することは著作権の侵害にあたります。

使用する媒体が増えた場合

基本的に他の媒体で使用することになった場合は別途費用が発生します。掲載場所が増えた場合は都度、イラストレーターに報告し確認をとりましょう。

利用する媒体が多く、見通しがつかない場合は2つの方法があります。

①著作権利用許諾契約(ライセンス契約)をする

イラストレーターが著作権の譲渡をすることなく、依頼者に対して著作物の利用を許可する契約です。使用条件や用途、期間など利用範囲を定めたうえで、支払い条件を決めることになります。著作権の権利はひきつづき創作者のイラストレーターにあります。プロのイラストレーターは発注時に著作権利用許諾契約を締結する場合が多いです。

②著作権譲渡契約を締結し、著作権を譲渡してもらう

イラストレーターから著作権を譲渡(購入)する方法です。著作権を譲渡の可否はイラストレーターの権利になりますので、無理強いはやめましょう。

報告義務

二次利用において追加費用不要と言われる場合もまれにあります。その際も、掲載箇所が増えた場合は、著作者人格権に関わってきますので、いつどのようにイラストを使用するのかを報告しておきましょう。

著作権を理解しておく

上記でも明記したとおり、無断での二次利用については著作権の侵害にあたります。イラストの使用範囲を定めるうえで、利用する媒体が多く見通しがつかない場合は、著作権の譲渡という方法も検討しましょう。

著作権とは

著作権とは著作物を保護する権利です。著作権は著作物を創作した人に与えられる権利です。企業がイラストの依頼をした場合でも著作権は「創作者」であるイラストレーターにあります。著作権を持つ人のことを「著作者」と呼びます。

著作権の譲渡について

著作権の譲渡とは権利を買い取るということです。著作権譲渡契約をかわすことで、使用する媒体が増えても追加費用なしで利用することができます。しかし、著作者人格権による制約は発生します。

著作者人格権の存在

著作者人格権は著作者(イラストレーター)の人格的な利益を保護する権利です。この権利は譲渡できません。

著作者人格権の3つの権利

  1. 公表権(著作物を公表する可否の決定)
  2. 氏名表示権(著作物に著作者の名前を載せる可否の決定)
  3. 同一性保持権(著作者の意に反して勝手に改変してはいけない)

著作権を譲渡したからといって著作者人格権はなくなりません。著作権の侵害は起こる可能性があります。このような著作人格権のトラブルを防ぐために契約書に「著作者人格権の不行使」の記載する方法があります。

以上が依頼時に抑えるべき重要な項目です。修正時のルール決めはトラブル回避に、2次利用や著作権の理解は信頼へ繋がります。依頼の際にかならず確認をとりましょう。

著作権に関してもっと詳しく知りたい方は下記の記事もおすすめです!

イラストを依頼する前に、知っておきたい著作権の話

イラストの依頼から納品までの流れ

依頼書の準備までお話してきました。

次はイラストの依頼から納品までの流れとポイントをお伝えしていきます。

お問い合わせ

お問い合わせフォームからお問い合わせをしましょう。依頼する前の準備で整理した内容を伝え、見積もりの依頼をしてください。

見積もり

見積もりがでたら、金額の確認と、契約条件を確認をします。

契約条件の確認の注意すべきポイント

  1. 修正回数や修正料金の確認
  2. 二次利用についての規約確認・追加費用の確認
  3. 著作権の所在

問題がなければ、正式に発注です。この段階で、著作権利用許諾契約(ライセンス契約)を結ぶ場合が多いです。

ヒアリング

依頼書を元に、打ち合わせを行います。「こんなんじゃなかった…」「イメージと違った」を避けるために、双方での情報共有を行いましょう。

制作に入る前のポイント

ヒアリングが終わると、いよいよ制作にはいります。ラフ案の工程になるのですが、イラストレーターによって、線画ラフとカラーラフを分けずにカラーラフの状態をラフ案とする場合もあります。事前にどの段階でラフ案として提出してもらえるか確認しておきましょう。

線画ラフ

線だけの状態でのラフ案です。イラストの骨組みになる部分です。線画ラフにOKを出すと大きな修正ができないので、希望したイメージに沿った内容かしっかりと確認していきましょう。

確認するポイント

  • イメージ通りの内容が反映されているか
  • 依頼した内容のサイズになっているか
  • 構図
  • 線の太さ
  • タッチ

カラーラフ

線画ラフに色を載せた状態です。色を載せると見え方もガラッと変わってきます。希望のイメージから逸れていないか確認しましょう。

確認するポイント

  • イメージ通りの内容が反映されているか
  • 色味の確認

カラーラフにOKをだすと清書に入ります。清書に入ると大きな修正はできません。清書に入ってからの修正は追加料金が発生する場合があります。カラーラフの段階が最終確認と思ってしっかり確認しましょう。

清書

カラーラフを元に清書を行います。仕上がったイラストを確認し、調整が必要であれば伝えましょう。問題なければ納品になります。

納品

依頼した形式とサイズ通りに納品されていれば問題ありません。これで、イラストの納品完了となります。

まとめ

今回はトラブルを回避するイラストの依頼方法についてまとめました。依頼する前にどんなイラストが欲しいのかゴールを明確にしておくことがトラブルを回避することに繋がります。

しかし、目的に沿った明確な絵柄やタッチが浮かばない、指示を出すのが不安…ということもあると思います。その時はぜひ、Wepotにご相談してください。Wepotはディレクション、デザイナー、イラストレーター、などそれぞれの強みを持ったメンバーが在籍しており、あなた専用のクリエイティブチームを作ります。

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グラフィックデザイナー/イラストレーター/Webデザイナー/動画クリエイター

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グラフィックデザイナー/イラストレーター/Webデザイナー/動画クリエイター

ともに寄り添い、挑み続ける。をミッションとし、デザイナー・イラストレーターとして活動しています。 お客様と一緒にクリエイティブを作り上げることを大切にしています。動物が大好きです。好きな言葉は「温故知新」!

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